英語リスニングを伸ばす方法——6割から9割超えを実現したTEDシャドーイング勉強法

家庭学習のコツ

「リスニングだけ、どうしても上がらない」——英語学習の中でも、リスニングは「勉強法が分からない」という声が多い分野です。単語や文法は参考書があるのに、リスニングは何をすればいいか、なんとなく手探りになりがちです。

私は大学の4年間、塾講師・家庭教師として英語を教えてきました。そして自分自身も、高校3年生の時に共通テストのリスニングを6割から9割超えに引き上げた経験を持っています。今もTOEICのリスニングは8割以上を難なく聞き取れています。

その中心にあったのは、TEDを使ったシャドーイングです。この記事では、その具体的な方法を紹介します。

シャドーイングとは何か

まず、シャドーイングについて簡単に説明します。

シャドーイングとは、英語の音声を聞きながら、ほぼ同時に自分も声に出して追いかける練習法です。「影(shadow)のようについていく」のでシャドーイングと呼ばれます。

なぜこれがリスニングに効くのか。理由はシンプルで、「聞こえた音をそのまま口で再現する」を繰り返すうちに、英語の音とリズムが身体に染み込むからです。

文字を読んで覚える単語暗記とは違い、シャドーイングは耳と口を同時に使う。その分、英語の音の感覚が身につくスピードが速い。「聞いても意味は分かるのに、聞き取れない」という状態から抜け出すのに、もっとも効果的な練習の一つです。

なぜTEDなのか

シャドーイングの素材は何でもいいわけではありません。教材選びが、継続できるかどうかを大きく左右します。

私がおすすめするのは、TEDです。TED(TED Talks)は、世界中の専門家や著名人がプレゼンテーションを行う動画プラットフォームで、金融、宇宙、自然、AI、自己啓発など、あらゆるジャンルの動画がそろっています。

ここが最大の強みで、自分の興味があるテーマの動画を、そのままリスニングの教材として使えるんです。

リスニング練習が続かない理由の多くは、「つまらない教材を我慢して聞いている」ことにあります。でも、自分が好きなテーマの英語なら、意味を理解したいという気持ちが自然に湧く。TEDはその欲求と練習が一致している、理想的な教材です。

具体的な練習法

やり方は以下の流れです。

まず1本の動画を選びます。最初は短め(10〜15分程度)で、自分が興味を持てるテーマを選ぶことが大事です。

次に内容を理解するまで繰り返し聞きます。最初は字幕ありで意味を理解し、次に字幕なしで聞いてみて、どこが聞き取れないかを確認します。

そしてシャドーイングに入ります。音声を流しながら、聞こえた英語を追いかけて声に出す。最初はついていけなくて当然です。同じ動画を何度も繰り返すことで、だんだんついていけるようになってきます。

最終ゴールは「画面を見ないでシャドーイングができる状態」にすることです。画面がなくても音だけで理解できるようになれば、リスニング力としてしっかり身についた証拠です。

初心者には「TED日本語」がおすすめ

「英語だけでは全く聞き取れない」という初学者の方には、まず「TED日本語」で検索してみてください。

本家TEDより見られる動画数は限られますが、TED内で人気の高い動画を、日本語訳と英語字幕を同時に見られるサイトが出てきます。意味を日本語で確認しながら英語を聞けるので、「内容が全く分からなくて途方に暮れる」という状態を防げます。

内容が理解できた動画でシャドーイングをすれば、音と意味が結びついた状態で練習できるので、効果がより高まります。

聞き取れない原因は3つしかない

シャドーイングに入る前に、自分が「なぜ聞き取れないのか」を把握しておくと、練習の効率が変わります。原因は大きく3つに分かれます。

  • そもそも単語を知らない:知らない単語は、どれだけ耳を鍛えても聞き取れません。これはリスニングの問題ではなく語彙の問題です
  • 音が変化していて気づけない:英語は単語同士がつながったり(連結)、音が消えたり(脱落)します。文字で見れば分かるのに、音だと別物に聞こえるのはこれが原因です
  • 処理が追いつかない:単語も音も分かるのに、speed についていけない。これは慣れの問題で、量で解決します

重要なのは、1つ目(語彙不足)だけは、リスニング練習では解決しないということです。聞き取れない箇所をスクリプトで確認したとき、知らない単語ばかりだったなら、やるべきは単語学習です。シャドーイングの前に、英単語の覚え方を見直してください。

逆に、スクリプトを見たら「全部知っている単語だった」というなら、それは2つ目と3つ目の問題です。この2つはシャドーイングで確実に改善します。

いきなりシャドーイングが難しいなら「オーバーラッピング」から

シャドーイングは、音声を聞きながら少し遅れて追いかける練習です。慣れていないと、最初はまったく口が回りません。そこで挫折してしまう人が多いので、先にオーバーラッピングという段階を挟むのがおすすめです。

オーバーラッピングは、スクリプト(英文)を見ながら、音声にぴったり重ねて読む練習です。文字を見ていいので難易度がぐっと下がり、そのぶん「どこで音がつながるか」「どこが弱く読まれるか」に集中できます。

進め方の目安はこうです。

  • まず字幕ありで内容を理解する
  • スクリプトを見ながら音声に重ねて読む(オーバーラッピング)
  • スクリプトを外して、音だけで追いかける(シャドーイング)
  • 画面を見ないでシャドーイングできたら、その素材は卒業

この順番で進めると、「全然できない」で止まることがほとんどなくなります。

よくある失敗パターン

リスニング練習で成果が出ない人には、共通した失敗があります。

素材が難しすぎる。 背伸びして難解な講演を選ぶと、知らない単語だらけで練習になりません。内容の8割くらいが理解できる素材がちょうどいいです。TEDなら、専門的な講演より、身近なテーマのものから始めてください。

次々に新しい素材に手を出す。 これが一番多い失敗です。リスニングは、同じ素材を繰り返すことで伸びます。1本を完璧にする方が、10本を1回ずつ聞くより効果があります。

聞き流しで終わらせる。 流しているだけでは、処理速度は上がりません。必ず口を動かしてください。これは英語は声に出さないと伸びないという原則と同じです。

保護者の方へ:家でのリスニング学習をどう見るか

お子さんがリスニングに取り組んでいるとき、保護者が確認するとよいポイントがあります。

声が出ているかどうか。 イヤホンをして静かに聞いているだけなら、それは練習になっていない可能性が高いです。シャドーイングは、周りから見ると「英語をぶつぶつ言っている」状態になります。音が出ているかが、取り組めているかの目印です。

同じ素材を繰り返しているか。 毎回違う動画を見ているなら、それは勉強ではなく視聴になっているかもしれません。「この動画、何回目?」と聞いてみてください。

興味のあるテーマを選べているか。 TEDを勧める最大の理由は、本人が面白いと思える題材を選べることです。親が選んだ教材より、本人が選んだ動画の方が続きます。

実際の効果——6割から9割超えへ

私の実体験をお伝えします。

高校3年生の4月頃、共通テスト模試のリスニングは6割程度でした。そこからTEDシャドーイングを本格的に続けた結果、本番では9割超えを達成しました。

大学に入った今も続けていますが、TOEICのリスニングは8割以上を難なく聞き取れるようになっています。英検準1級レベルの音声も、しっかり聞き取れています。

6割から9割超えは、才能の話ではありません。TEDで継続的にシャドーイングを積み上げた結果です。

まとめ

  • リスニングはシャドーイングで伸びる。音と口を同時に使うことで、英語の音感が身につく
  • 教材にTEDを使う最大の理由は、自分の興味と練習が一致するから継続できること
  • ゴールは「画面なしでシャドーイングができる状態」
  • 初学者は「TED日本語」で日英訳を見ながら始めるのがおすすめ
  • 6割から9割超えは、才能ではなく継続の結果

リスニングは「才能がないから無理」ではなく、正しい方法で積み上げれば誰でも伸びます。まずは自分が興味を持てるTEDの動画を1本見つけるところから始めてみてください。

一人での継続が難しいと感じたら

シャドーイングは、正直一人でやり続けるのが難しい練習法です。発音が合っているか確認できない、何をやったかの記録が曖昧になる、モチベーションが続かない——こういった壁を感じやすいです。

家庭教師のガンバは、勉強のやり方から教えることを掲げていて、リスニングを含む英語全般の学習計画のサポートも得意です。「どこから手をつければいいか分からない」という段階から一緒に取り組んでもらえます。無料体験があるので、まずは相談してみるのも一つの手です。

オンライン家庭教師のガンバを無料で試してみる

*※本記事にはアフィリエイト広告(PR)を含みます。*

コメント

タイトルとURLをコピーしました