家庭教師や個別指導を選ぶとき、「先生はプロ(専業)がいいのか、大学生のアルバイトでいいのか」で迷う保護者は多いです。なんとなく「プロの方が安心そう」というイメージがある一方で、料金は倍以上違うことも珍しくありません。
私は現役の大学生講師として、塾・家庭教師の現場で4年間、子どもたちを教えてきました。つまり、この記事で比較する「大学生講師」の当事者です。
だからこそ、自分たちの良いところも、正直ダメなところも知っています。この記事では、プロ講師と大学生講師の違いを、身内びいきも卑下もなしで、フラットに書きます。結論から言うと、多くの家庭にとっては大学生講師で十分だと私は考えています。その理由を、順を追って説明します。
大前提:小中学生の成績は「量をこなせるか」で決まる
比較の前に、押さえておきたい前提があります。
難関中学受験のような特殊なケースを除けば、一般的な小中学生がテストの点数を上げるのに、特別な指導技術は必要ありません。おおむね70点あたりまでは、量をこなせば大体たどり着きます。
つまり、多くの子にとっての課題は「高度な教え方」ではなく、「どうやって勉強量を確保するか」なんです。この前提に立つと、プロと大学生の比較の見え方が変わってきます。
大学生講師の強み:距離の近さが「学習量」を生む
大学生講師の最大の強みは、子どもとの距離の近さ・親近感だと私は思っています。
なぜ親近感が武器になるのか。さっきの前提と繋がります。子どもの勉強量を増やすには、まず信頼関係が必要です。「この人の言うことなら聞こう」と思える相手でないと、出した宿題も課題もやってきません。
年齢が近く、親しみやすい大学生講師は、この信頼関係を築きやすい。そして信頼関係をベースに宿題や課題を出し、学習量の底上げを図る。多くの小中学生にとって、これがいちばん効率的な成績アップの道筋なんです。
補足すると、大学生講師には他にもこんな強みがあります。
- 受験の記憶が新しい:自分が受けたばかりなので、つまずきポイントや最新の入試傾向を体感で知っている
- 料金が安い:プロに比べて費用を抑えられる
- 子どもが本音を出しやすい:年齢が近いぶん、「実はここが分からない」と言いやすい
大学生講師の弱み:正直に言うと「当たり外れ」がある
一方で、大学生講師には正直な弱みもあります。ここは包み隠さず書きます。
一番の問題は、適当な人が一定数いることです。 シンプルに「時給が高いから」という理由でやっている人もいて、そういう講師は準備を全くせずに授業に臨みます。ひどい場合は、連絡もなく突然辞める(いわゆる「飛ぶ」)こともあります。
これは大学生講師という仕組みの、構造的な弱点です。あくまでアルバイトなので、責任感には個人差が大きい。だからこそ、保護者の側で「当たり」を見極める必要があります(この見極め方は、いい先生の選び方の記事でも詳しく書いています)。
プロ講師の強みと弱み
では、プロ講師(専業の先生)はどうか。私から見た評価です。
強みは、まず本気度です。アルバイトと違って、指導の成果が自分の生活に直結しています。だから真剣さが違う。そして当然ながら、勉強を教えること自体は、さすがにうまいです。経験も知識も豊富で、難しい内容を噛み砕く技術を持っています。
弱みは、まず費用が高いこと。大学生講師の倍以上かかることも珍しくありません。もう一つ、これは意外な点ですが、隙のなさです。プロは大学生と違って、良くも悪くも「抜け目がない」。その完成された大人な感じが、子どもにとって親しみやすく映るかどうかは、正直ケースバイケースだと感じています。距離が近い方が心を開く子には、プロのきっちりした感じが少し壁になることもあります。
結局、どっちを選べばいいのか
ここまでを踏まえて、選び方の基準を整理します。判断の軸は「お子さんの目的」です。
大学生講師が向いている場合
そもそも勉強というのは、超難問を除けば、教わるものではなく、基本的に自分で能動的に学習できるかどうかで決まります。だから、たいていの子には大学生講師が合っています。
保護者の方が大学生講師に期待すべきなのは、授業のうまさそのものより、お子さんの学習習慣を定着させてくれるかどうかです。「うちの子、シンプルに勉強していないから成績が伸びていない」——そう感じるなら、大学生講師がベストな選択です。距離の近さで信頼関係を作り、勉強量を引き上げてくれます。
プロ講師が向いている場合
一方で、難関中学・難関高校を目指すなら、プロをおすすめします。そのレベル帯になると、自主学習だけでは太刀打ちできない問題も出てきます。そういう高度な内容を教わる必要がある場合は、プロの技術が活きます。
まとめ:総合的に見て、多くの家庭には大学生講師
- 小中学生の成績は、超難問以外は「量をこなせるか」で決まる
- 大学生講師の強みは距離の近さ。信頼関係で学習量を引き上げられる
- 弱みは当たり外れ。準備しない人や途中で辞める人もいる
- プロの強みは本気度と指導技術、弱みは高い費用
- 勉強しない子の学習習慣づけ → 大学生講師、難関校対策 → プロ講師
正直に言えば、プロは費用が高いので、総合的に見れば多くの家庭には大学生講師がいいというのが私の結論です。まずはお子さんが「勉強量を確保できていないタイプ」なのか「高度な指導が必要なタイプ」なのかを見極めることが、失敗しない第一歩です。
「当たりの大学生講師」に出会うには
ただ、ここまで読んで気づいた方もいるはずです。大学生講師は当たり外れがあるぶん、いかに”当たり”を引くかが成否を分けます。
その点で有利なのが、講師の交代しやすさです。家庭教師のガンバは勉強が苦手な子・勉強習慣がついていない子の指導を得意としていて、相性が合わなければ講師を変更できる仕組みがあります。この記事で書いた「大学生講師の弱み(当たり外れ)」を、交代のしやすさでカバーできるわけです。
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