子どもに塾や家庭教師をつけるとき、いちばん気になるのは「その先生が当たりかハズレか」ではないでしょうか。料金やカリキュラムは比べられても、先生の質は事前に見えにくい。そして正直なところ、先生によって子どもの伸びは大きく変わります。
私は大学の4年間、塾講師と家庭教師の両方を続けてきました。教える側にいたからこそ見えてきた、「伸ばせる先生」と「そうでない先生」の違いを、忖度なしで書きます。先生選びで失敗したくない保護者の方に、判断材料として使ってもらえたらと思います。
いい先生の条件は「信頼関係を築けること」
勉強の教え方がうまいかどうか。もちろん大事ですが、私が第一に挙げたいのはそこではありません。まず信頼関係を築ける先生かどうかです。
特に小中学生の場合、成績が上がるかどうかは、教え方のテクニック以上に、勉強への意識を変えられるかにかかっています。そしてその意識を変えるには、その前提として、子どもが先生を信頼していることが不可欠なんです。
信頼関係は「勉強以外の話」から生まれる
では、どうやって信頼関係を築くのか。私が意識していたのは、勉強の話だけをしないことです。学校でのできごと、趣味の話、そういう雑談をたくさんして、まず仲良くなる。遠回りに見えて、これが結局いちばんの近道でした。
授業後に子どもが話したそうにしていたら、その話に付き合う。そういう積み重ねが、「この先生になら何でも言える」という関係を作ります。
「わからない」を引き出せるかが決定的
信頼関係がなぜそこまで重要か。それは、子どもから「わからない」という言葉を引き出せるかどうかに直結するからです。
実は、間違いを隠す子はとても多い。ワークの間違いをこっそり消しゴムで消して、最初からできていたように書き直す子も珍しくありません。私自身も昔は「間違い=恥ずかしい」と思っていたので、その気持ちはよくわかります。
でも、その隠された「わからない」の中にこそ、成績を上げる原石が眠っています。子どもが自分から「ここがわからない」と言い出せる関係を作れるかどうか。ここが、伸ばせる先生とそうでない先生の分かれ目です。
引き出した「わからない」にとことん付き合えるか
そして、引き出した「わからない」に、根気よく付き合えること。これも欠かせません。
保護者の方から聞いた話ですが、中には教えている途中でイライラしてしまう先生もいるそうです。子どもは敏感なので、そういう空気を感じ取ると、二度と「わからない」と言えなくなってしまう。せっかく引き出した原石を、自分で潰してしまうわけです。わからないに寄り添える忍耐は、いい先生の必須条件だと思います。
「高学歴の先生」は、よく見てから判断を
先生選びで多くの人がやりがちなのが、出身校=学歴で選ぶことです。ここには、知っておいてほしい落とし穴があります。
はっきり言っておくと、超高学歴の先生の中にも、素晴らしい先生はたくさんいます。ただ一方で、「ん?」と思う先生も少なからずいる、というのが正直な実感です。
なぜか。塾や家庭教師に通うのは、そもそも「問題がわからないから」ですよね。でも超高学歴の先生の多くは、中学生の時点で高校範囲を解いていたり、塾や家庭教師のボリューム層である小・中学校の内容で苦戦した経験がほとんどなかったりします。
つまり、「なぜこの子がここでつまずくのか」が、そもそも理解できないという現象が起こりうる。自分ができてしまったがゆえに、できない子の気持ちに寄り添えないケースがあるんです。
もちろん、これは目的によります。
- 超難関校を目指したい → 高学歴で、難問を教えられる先生を頼るべき
- 学校の成績を上げたい・勉強習慣をつけたい → 学歴だけで判断するのはおすすめしない
お子さんをどのレベルに持っていきたいのか。そこを基準に、先生の出身校をどれだけ重視するか決めるのがいいと思います。
保護者が先生を選ぶときの、2つの判断軸
以上を踏まえて、実際に先生を選ぶときのポイントを2つにまとめます。
判断軸1:まず体験して、性格と態度を見る
出身校での判断は、あくまで「どのレベルを目指すか」に応じた一要素です。それ以上に大切なのは、体験授業を受けて、その先生の性格や態度を実際に見ること。
繰り返しになりますが、小中学生の成績は、教え方の巧拙より「勉強への意識を変えられるか」で決まります。そしてそれは、相性や人柄に大きく左右されます。だからこそ、スペックより先に、実際に会わせてみる。子どもがその先生に心を開けそうか、そこを見てあげてください。
判断軸2:「時間外のアクション」があるか
もう一つ、いい先生を見分けるサインがあります。それは、授業時間の外で、何かアクションを起こしてくれているかです。
たとえば、家で解く用のミニテストを手作りしてくれる。保護者の不安や相談に乗ってくれる。授業後に子どもが話したがっていたら、その話に付き合ってくれる。こういう先生に出会えたら、手放してはいけません。
ここで、誤解のないように正直に補足しておきます。
先生は基本的に、1時間ごとに時給をもらって教えています。だから「時間外は生徒や保護者に時間を使わない」という先生がいても、それは決して間違いではありません。むしろ、労働の対価という意味では、まったく正しい立ち回りとも言えます。
なので、「うちの先生は時間外に何もしてくれないから悪い先生だ」とは、絶対に思わないでください。それが普通です。これはあくまで、一つの見分け方に過ぎません。
その上であえて言うなら——お金が発生していない時間に、生徒や保護者のために割いてくれる時間の多さは、シンプルにその子を想っているからこその行動です。私が考える「いい先生」の柱が信頼関係である以上、そういう先生は選ぶに値する、と思うのです。
体験授業で確認したい5つのポイント
先生の良し悪しは、資料や口コミより、実際に会ってみるのがいちばん分かります。体験授業では、次の5点を意識して見てください。
- 子どもの話を最後まで聞くか:途中でさえぎらず、言いたいことを受け止めてくれるか
- 「わからない」への反応:ため息をついたり急かしたりせず、一緒に考えてくれるか
- 説明が子どもの言葉になっているか:専門用語を並べず、その子の理解度に合わせて言い換えられるか
- 褒め方:点数や結果だけでなく、取り組み方や工夫も見てくれるか
- 授業後の報告:今日何をやって、どこでつまずいたかを保護者に伝えてくれるか
体験後にお子さんに聞いてほしいこと
親の目から見て良い先生でも、子どもが「合わない」と感じていることがあります。通うのは子ども本人なので、体験後は感想を聞いてみてください。聞き方にもコツがあります。
- 「わかった?」ではなく「どこがわかりやすかった?」と聞く
- 「質問しやすそうだった?」と、話しやすさを確認する
- 「また教えてもらいたい?」と、続けたいかどうかを聞く
最終的には、子ども本人の「この先生ならやれそう」という感覚を優先するのがおすすめです。
合わなかったときの対処
通い始めてから「やっぱり合わない」と感じることもあります。我慢して続けるより、早めに相談した方が、お子さんの勉強への意欲を守れます。多くの塾や家庭教師サービスには講師変更の仕組みがありますが、条件は事業者ごとに違うため、契約前に確認しておくと安心です。
- 講師の変更は可能か、費用はかかるか、回数の制限はあるか
- 体験授業だけで終わった場合に費用が発生しないか
- 退会・解約の条件と、その手続きの方法
学生講師とプロ講師、どちらがいいのか
先生選びでは、学生講師かプロ講師かで迷う方も多いと思います。それぞれの特徴や向き不向きはプロ講師と大学生講師の違いで詳しくまとめています。塾と家庭教師で迷っている場合は塾と家庭教師の選び方も参考にしてください。
よくある質問
先生を途中で変えてもいいのですか?
もちろん構いません。合わない先生に我慢して通い続けても、成績は上がりにくくなります。変更の際は、「何が合わないと感じたのか」を具体的に伝えると、次の先生選びがスムーズになります。
子どもが先生を気に入っているのに、成績が上がらないときは?
信頼関係があるのは良い土台です。ただ、それが成績に結びつくには、学習内容や宿題の量、テスト対策が目標に合わせて設計されている必要があります。まずは先生に「いつまでに何点を目指しているか」を共有し、授業の進め方を一緒に見直してみてください。
まとめ:スペックより「相性」を、実際に確かめて
先生選びで失敗しないために、大切なことを整理します。
- 教え方のうまさより、まず信頼関係を築ける先生か
- 子どもが「わからない」と言える関係を作れるか、それに根気よく付き合えるか
- 高学歴かどうかは、目指すレベルに応じて判断する(万能ではない)
- 最後は体験授業で、性格・態度・相性を自分の目で確かめる
結局のところ、スペックシートではわからない「相性」が決め手になります。だからこそ、いきなり契約せず、まず体験してみることを強くおすすめします。最近はオンライン家庭教師でも無料の体験授業を用意しているところが多いので、複数試して、お子さんがいちばん心を開けそうな先生を見つけてあげてください。それが、遠回りに見えていちばん確実な選び方です。
この基準を満たす先生かどうかは、体験でしか分からない
ここまで挙げてきた基準——信頼関係を築けるか、「わからない」を引き出せるか、時間外にも動いてくれるか——は、パンフレットやホームページを眺めていても判断できません。結局のところ、実際に会わせてみるしかないんです。
その上で、教える側の視点から見て相性を大事にできる仕組みを持つサービスを一つ挙げておきます。家庭教師のガンバは、勉強のやり方から丁寧に教える方針で、口コミサイトでの評価も高く、「わからないところを何度も教えてくれた」という声が目立ちます。講師との相性が合わなければ変更できる「相性ピッタリ保証」があるのも、この記事で重視してきた相性の観点から理にかなっています。
とはいえ、最後はお子さんとの相性です。まず無料体験を受けて、お子さんが心を開けそうかを見てあげてください。
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